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雪の日に祝福を・・・。
第9章 絵画コンクール
「ちょっと待って下さい。医師、長年習慣でたまたま頭痛が酷かったからって〝検査入院〟だなんて。」
「いいですか。
いまは、若者にだって脳に突発的な病気が起こりうる時代なんです。こんなにストレスを感じやすい身体なんですからこの機会にじっくり検査を受けるべきです。」
「でも仕事が・・・」
「私が診断書を書きますから。」
「判りました。」
「よかった。帰られた付き添いの方も安心されます。」
「若狭さんこちらの書類にサインをお願いします。」
看護師に任せ医師は、出て行った。促されサインをすると看護師も居なくなった。
棚に置いてあるスマホの電源を入れると彼からの着信がたくさんあった。
「電話しなくちゃ!」
ベッドを降りて電話ボックスを探しに階下へと向かう。
早朝であるためか誰もいない。スマホでも通話可能なバックスを探す。