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雪の日に祝福を・・・。
第9章 絵画コンクール
永遠など誓っては、イケなかった。だから神さまがお膳立てをしてくれたのです。
私は、愚かしくもそう思いました。
いまでも彼を想っています。これは、誰にも邪魔のできない思い出です。そう、想い出・・・。
心をそっと癒やす柔らかな・・・
彼と歩まない未来を私は、知っていたのだ。そういまも思っている。
《 《
「もうすぐ発表ね。」
受賞作品発表まで1週間を切っていた。
「月依さん・・・」
「なぁに?」
「発表の日・・・訊いてほしいことがある。」
「なぁに、改まって。」
「いいから、黙って訊いてほしい。」
「・・・・・・?」
いつになく真剣な物言い。
「月依さん・・・」
「なぁに。」
「どんな結果が待ってても大丈夫だよね?」
「ええ。受け入れる・・・2人なら大丈夫よ。」