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雪の日に祝福を・・・。
第9章 絵画コンクール
「そう、だよね。月依さん・・・
(好きだよ。俺には、、、あなただけ・・・・・・)」
〝別れる〟と決めてから準備出来たことなどなにもなかった。傍に居て日々を想い出として記憶する日々だった。
ジッと切なくなるほどに見つめる。
「心配なのね。平気よ。」
抱きしめて励ました。
不安そうに見つめてくる彼が哀れで。愛おしくて自分のようだった。
「うん・・・・・・
(ごめん。ごめんね・・・月依さん。アイツみたく月依さんを棄てないってアイツみたくならないって決めたのに。
独りにして、独りにする俺を赦さないで。
だけど、ごめんね・・・・・・)」
「もう、甘えん坊ねぇ。」
小さく見える大きな背中を抱き返し頭を優しく撫でる。まるで幼子にするように。
倖せな穏やかな時間だった。
その時間が素敵だった。