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雪の日に祝福を・・・。
第10章 忍び寄る別れの魔の手
「あとで、食べるわ。」
「お前、病院からの検査結果どうした?」
「まだよ。大したことじゃないから遅れてるんでしょ。」
「なら、いいんだけどな。」
頭を撫でながら不安だったが答えた。
「なぁに、私に病気になってほしいの?」
伯父を少しだけ挑発してみる。
「そうじゃない。心配してるんだ。」
「ふふ。」
ムッとした元気な声が帰ってきて安心する。
「なにを笑ってる?」
「なんでもないわ。」
「人のこと、からかってないで早く元気になれ。仕事前にまた、寄る。」
乱暴に頭を撫でて部屋を出た。
伯父が帰ってからソロソロとベッドを這い出してトイレに向かう。ここ数日ほとんど食べ物は、口に出来ていないので吐き戻せるモノなどなかったが激しい吐き気は、治まりを見せることがなく胃液を吐くしかない。