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雪の日に祝福を・・・。
第11章  結果発表~なごり雪~
  


「いいや。これであの子は、夢に区切りを付けて我が家に帰って来る。」


「いいえ。やっと〝夢〟が叶ったのですから。」


 この口答えは、彼のためであった。
 彼の夢を踏み潰されないためだった。


「お前を支えたいと言いたいらしいが・・・どうなんだ?お前の口から言ってあげなさい。」


「え・・・?」


「月依さん・・・・・・」


「燵夜、くん?」


 男の後ろから彼が顔を出した。


「話しが、あるんだ・・・」


「どうしたの?」


 嫌な予感しかしない。


「俺、画家には・・・・・・ならない。」


「どう、言うこと・・・?」


 世界が壊れる音が止まない。


「俺、家に帰ることにした。知ってたんでしょ?俺が千明の息子だって。」


「知ってた、よ・・・。
 でも夢を追いかける燵夜くんが眩しくって私を真っ直ぐに想ってくれたその姿が好きであなたを帰さないって答えたんだよ。」


  
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