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雪の日に祝福を・・・。
第15章 雪が見ていた日々
「逢ってどうする?所詮、社長になにか言われて別れたんだろう。」
「その通りです。対抗する力を身に付けました。まだまだ微力ですが応援をしてくれる彼女と居たいんです。」
「君の気持ちは、よく判った。でみ、今の月依に逢わせていいか少し悩む。」
「なぜ、ですか?」
「月依の置かれている現状が君が思っているよりも複雑なんだ。俺もついこないだ知ったんだ。
とりあえず・・・行ってみるか。俺も妻子を迎えに行くしな。」
困惑する青年にハッキリ言えないのが辛いところだった。
「え・・・行くってどこにですか?」
「いいから、付いて来い。」
「は、い・・・」
判らないながらも男のあとに付いて行き会社前に停まっていたタクシーに2人で乗り込んだ。
》 》
1日がこんなにも早いとは、思わなかった。
いいや、意識を失っていることが多くなったからそう思うのかも知れない。