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雪の日に祝福を・・・。
第4章 呪縛の門出
2人の表情が曇る。
「寂しいですがお2人とも接点は、なくなります。どうかこれから出来る新しい家族と倖せになって下さい。私のことは、悪い夢だと思って下さい。」
手を握り返しそっと思いを伝えた。煮えたぎる本当の想いなど言えるハズがなかった。
「籍を離れるって・・・」
「簡単では、ありませんし本当に無関係になる訳ではありませんが気持ちの問題なので。両親とは、交渉決裂です。
私が足枷になるのなら1歩引いてみたいと思います。」
「そんな・・・」
「ああ、お義母さん。あなたをそう呼べたのならどんなによかったか・・・」
泣きそうなのをグッと堪えて笑顔を崩さない。
「月依ちゃんっ・・・」
「泣かないで下さい。私を想って下さっただけで満足です。」
「ごめんね、大好きよ。」
小さな身体で抱き締める。
「お2人が大好きです。」