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雪の日に祝福を・・・。
第5章 失った世界の景色
「ええ、最近も食欲なくて・・・」
「了解。」
なにも詮索せずに大将は、2人に注文通りのラーメンを作る。
「〝食欲がないって〟、大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。風邪とかじゃないから。」
詮索を避けて冷たく返したつもりだった。
「いいえ。食べれないって身体だけじゃなくて精神的にもきませんか?」
「大丈夫よ。」
意外と鋭い言葉に驚いた。
「疲れが溜まるとたまに食欲がなくなるだけで体調不良は、ないのよ。心配してくれたのね、ありがとう。」
真剣な物言いと眼差しを無視するわけにもいかない。
「こんな時間まで仕事で、帰って寝る時間あるんですか?」
「もちろん。お風呂にゆ~っくり浸かって眠るのよ。」
あながち嘘では、ない情報を伝える。
「そうですか・・・なら、いいんですけど。。。」
「周りに心配な人でも居たの?」