この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
籠鳥 ~溺愛~
第18章             

「高校へ行くにきまってるでしょ? 美冬ちゃん本人が『やっぱり辞めたくない』って言えば戻れるはずだよ。学校側も休学扱いにしているらしいし」

「………っ」

 高柳に強引に手を引かれ玄関へと辿り着く。

 がちゃり。

 扉が開かれ、その隙間からシックに照明の落とされた廊下がのぞく。

 ぞくりと背筋に寒気が襲った。

(いっちゃ、駄目――

 私は鏡哉さんとここにいたいの――!!)

 美冬は渾身の力を込め、高柳の腕を振り切った。

「え……?」

 あっけにとられた様子の高柳を両手で扉の外へ突き飛ばすと、勢いよく扉を閉めた。

 自分でも不思議なくらい強い力が出た。

「美冬ちゃんっ!?」

 扉が外からどんどんと叩かれる。

「帰って! 帰ってください!!」

 美冬は声を張り上げてそう叫ぶ。

 その迫力に圧倒されたのか、扉が叩かれる音が途絶える。

 数十秒後、聞こえてきた高柳の声は低く落ち着いていた。

「……美冬ちゃん、駄目だよこのままじゃ。ちゃんと自分の心と向き合って――」

「………」

「夕方、また来るから」

 その言葉を最後に、扉の向こうは静まり返った。

 美冬は扉に手を添えながら、ずるずるとその場にしゃがみこんだ。









/188ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ