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婚約者の帰還(くすくす姫後日談・その1)
第3章 土産とご褒美

浮き足立つ自分を抑えて姫にそう聞くと、姫は不思議そうな顔をしました。
「もちろん。これ、サクナのでしょ?わざわざ聞かなくても」
「これは、お前への土産だ。お前にやったんだ、もうお前んだ。…だが、」
皿に一個、イチジクを取り出します。
「今日、いいことが有ったからな」
「いいこと?」
今度はナイフで四つに切ると、ナイフを布で拭って仕舞い、指を立てて、数え始めました。
「一つ目、お前のとこに、帰ってこれた。」
「二つ目、お前を抱きしめた。」
「三つ目、お前の髪を撫でた。」
「四つ目、お前に口づけた。」
「五つ目、お前と一緒に、皆の祝いの言葉を聞いた。」
五つ数えたところで置いてあったフォークを取り上げ、ぷつりとイチジクに刺しました。
「…そして、お前が土産を喜んでくれた。…『いいこと』にゃ、十分すぎるだろ」
口開けろ、ともう一度言われて姫が素直に口を開けると、フォークに刺したイチジクを、口の中に入れられました。
「ん。やっぱり、美味しっ…っ」
イチジクの感想を口にしようとした途端、サクナに唇を塞がれました。
口の中でイチジクの繊維がほどけて混ざり合い、種の粒が舌の間で、お互いの舌を刺激します。
「んっ…ふ、」
「美味いか」
唇が離れて、姫が溜息を吐いて頷くと、もう一回口開け、と言われました。
今度はイチジクが口に入った途端に唇を塞がれ、二人でそれを堪能しました。
「…もっと、ちょうだい。」
「ああ」
三つ目も、同様に。
「…んっ…おいし…」
「ああ、旨いな」
サクナはそう言うと、姫の口元から首筋にこぼれていた、イチジクの果汁を舐め取りました。
「ぁ、ん…」
「…こんな旨いもん食ったこと無えな。」
「あ、やっ…」
「しかも、食えば食うほど美味くなる、」
「あ…だめっ。」
そのまま胸元に口づけて、下ろし立ての服のボタンを外そうとしてきたサクナを、姫は両手で止めました。
「もちろん。これ、サクナのでしょ?わざわざ聞かなくても」
「これは、お前への土産だ。お前にやったんだ、もうお前んだ。…だが、」
皿に一個、イチジクを取り出します。
「今日、いいことが有ったからな」
「いいこと?」
今度はナイフで四つに切ると、ナイフを布で拭って仕舞い、指を立てて、数え始めました。
「一つ目、お前のとこに、帰ってこれた。」
「二つ目、お前を抱きしめた。」
「三つ目、お前の髪を撫でた。」
「四つ目、お前に口づけた。」
「五つ目、お前と一緒に、皆の祝いの言葉を聞いた。」
五つ数えたところで置いてあったフォークを取り上げ、ぷつりとイチジクに刺しました。
「…そして、お前が土産を喜んでくれた。…『いいこと』にゃ、十分すぎるだろ」
口開けろ、ともう一度言われて姫が素直に口を開けると、フォークに刺したイチジクを、口の中に入れられました。
「ん。やっぱり、美味しっ…っ」
イチジクの感想を口にしようとした途端、サクナに唇を塞がれました。
口の中でイチジクの繊維がほどけて混ざり合い、種の粒が舌の間で、お互いの舌を刺激します。
「んっ…ふ、」
「美味いか」
唇が離れて、姫が溜息を吐いて頷くと、もう一回口開け、と言われました。
今度はイチジクが口に入った途端に唇を塞がれ、二人でそれを堪能しました。
「…もっと、ちょうだい。」
「ああ」
三つ目も、同様に。
「…んっ…おいし…」
「ああ、旨いな」
サクナはそう言うと、姫の口元から首筋にこぼれていた、イチジクの果汁を舐め取りました。
「ぁ、ん…」
「…こんな旨いもん食ったこと無えな。」
「あ、やっ…」
「しかも、食えば食うほど美味くなる、」
「あ…だめっ。」
そのまま胸元に口づけて、下ろし立ての服のボタンを外そうとしてきたサクナを、姫は両手で止めました。

