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異形疾病
第5章 ドクター「K」
とりあえず昼食を済ませてから片付けようと、近くの弁当屋で幕の内弁当を二つ買ってきた。
食べるのは遅いが、食欲はごく普通にある様子だった。
以前のように一緒に酒でも呑めればいいのだが、患者にアルコールは禁物だ。

引っ越し業者に頼んだものは荷ほどきから収納まで済んで、残ったのは日頃よく使う身近なものを一纏めにした数箱のみだった。
一つずつ収納場所を聞きながら片付けていた途中で、横にいた彼がふいに動きを止めた。

深呼吸のように息を吸い、ゆっくり吐いて、また吸って俺を見る。

「…トイレ?」

小さく頷いた。
床に手をついて立ち上がり、焦った様子で一歩踏み出して広げてあった荷物につまずいた。

…あっ……

前のめりに屈んだ拍子に力んだのか、スパッツ越しにくっきりと形のわかる大きな肛門の中央がもこっと盛り上がり、茶色い染みがみるみる広がる。

俺は彼の腕を掴んで片側から抱えるようにシャワートイレまで連れていき、震え始めている彼がスパッツを脱ぐのを手伝おうとした。

…い…いいっ!……だ…いじょぅぶ……

そう言って咄嗟に力を込めたせいか、「ぶふぉっ!」と大きな音が鳴った。
手が震えてスパッツの錠がなかなか開けられない。
俺は涙目になっている彼から鍵を奪って開けてやった。
紐もほどこうとすると、また

…も…もう大丈夫っ!…やるからっ……じ…自分で……

と拒み、今度は本当に俺を追い出した。

トイレの曇りガラスのドア越しに、彼が焦ってスパッツを脱いでいるのが見える。
荒い息遣いも漏れ聞こえてくる。
全裸になった彼の股間のシルエットも、後方からぼとり…ぼとり…と垂れ続けている茶色い汚物も、ドア越しにぼんやりと見えた。

内診台のような便座に座る。
上体が倒れ、軽く膝を折った角度で両脚が上がって止まる。
開いた脚の間からは肥大した股間がむき出しになっている。
ドア越しにちょうど真横から見える向きだ。

丸見えの肛門から、黄土色の長い糞便が垂れている。
のけぞるように体を震わせ、脱糞による抗えない快感に喘ぐ。
俺は曇りガラス越しにそれを凝視しながら勃起している。
ドアを開けてすぐそばで見ていたかった。
手を握って、泣きながら糞を漏らす姿を見守りたかった。
そんな無防備な彼を犯したかった。

──そうだ。そういうことだ。
俺はいよいよ自らの欲望を明確に自覚した。
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