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描いてください
第1章 好きな人
それは振られたと捉えて宜しいんでしょうか⋯
「今は、絵を描くことに集中したい⋯」
「絵⋯?」
絵を描くって⋯どういうこと?
「俺は、画家を目指してるんだ。」
⋯!
「だから⋯すまないが⋯」
申し訳なさそうな表情でこちらを見つめる
「ううん、大丈夫!」
笑顔で、大丈夫。と言ったけど⋯
分かってたとはいえ、やっぱりキツいな⋯
「⋯友人としても、邪魔になっちゃうかな⋯?」
「そんなことはない。邪魔だなんて思わない。」
良かった⋯
「私もね、見る専門だけど、芸術とか好きなんだ。だから良かったら、だけど、祐介くんの描いた絵とか見てみたいな⋯ってちょっと思った。」
それは、確かに本心だった。だけど振られたのにしつこいと思われたくないから、
その後にまた今度、見せて。と言って、ひとまず今日は帰ろうと思った