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第1章 好きな人
「あの時は、本当にありがとうございました。来年で高校卒業して、この電車も使わなくなるので、もう1度こうやってお話できて、良かったです」
「来年で卒業⋯?なら俺と同い年だ」
同い年⋯!
「わざわざお礼をもう1度いいに来てくれるなんて、律儀だな⋯」
優しく小さく微笑む
「伝えたい事は、他にもあります⋯私、あの日から⋯」
「?」
次の言葉が中々出てこない私に祐介くんは不思議そうな顔で見つめる
「貴方が、好きです!」
言った!言ってしまった!
もう、後には戻れない
祐介くんは、目を丸めている
「⋯それは、恋愛対象としての好きという意味と捉えて、間違いないのだろうか?」
こくんと頷く
「⋯迷惑だったら、すいません⋯」
きっと、彼は困っているだろう
「迷惑とは、思わない⋯ただ、今は恋愛に興味が、無い」