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僕の彩芽
第13章 十三
襖に耳を近付けたまま唖然としていると、後ろから声が聞こえて固まる。
「聞き耳立てて、変態だな。ポチ」
この声は……。
「秋人さん……?何で此処にいるんですか?!」
振り返って、私の隣の布団に秋人さんが寝ている事に気付くと、私は狼狽えた。さくらさんが寝ていた筈の布団に、何で秋人さんが!
「知らなかったか?さくらは豪が好きだ」
「えっ……ええっ?!」
「夜さくらから部屋を変われと言われて、変わった」
「そんなの!気付きませんでしたよ……!」
「お前も豪もすぐ寝たからな」
布団に肘を付き、手で顔を押さえながら横になっている秋人さんは、ふっと笑う。……ということは、昨日私は秋人さんの隣で寝てたの?!そんな、恥ずかしいぃぃぃ!秋人さんの隣で、あんな不埒な夢を見てしまったなんて……。