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僕の彩芽
第14章 十四
新婚……。今日から秋人さんと二人で暮らすんだ……。想像しただけで緊張してドキドキする……。
「あ、秋人さん……朝食作りますね!」
かちこちと動きながら、キッチンへ歩いていこうとする。そんな私の腕を掴み、後ろから抱き締めると、
「彩芽……」
秋人さんは私の頬に口付ける。優しいその口付けと、両腕と後ろから伝わる暖かい秋人さんの体温に、私は失神寸前。
「……あ、秋人さん……」
「朝食は俺が作る。家事も俺がやる。彩芽は何もしなくて良い」
「……えっ?でも……」
「ただ俺の側にいてくれたら良い」
「……はい……」
耳元で囁かれる甘い声にうっとりとして、膝からガクンと床へ倒れ込みそうだった。――唐突にインターフォンが鳴ると、我に返ったが。