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イかせ屋…
第7章 告白
頭ではわかってる。
だけど、いつものフカフカのお布団で私は何故か昌さんを親の敵のように睨み付ける。
「夕べ…、何があった?」
昌さんは落ち着いて状況の確認をして来る。
「別に何もありません。」
不機嫌にしか答えられない。
「梓…。」
「昊さんから遊んでばかりいるなと言われました。昌さんは今だけは本気で私を愛してくれるって言いましたよね?」
「ああ…。」
「なら、酔っ払って二日酔いとか困ります。そろそろ、本気でやって貰えませんか?」
「そうだな…。」
胸の奥が痛くなる。
いつもなら私を真っ直ぐに見て話す昌さんが俯くから…。
本当は本気でなんかやりたくないのかもしれない。
私の存在は迷惑なだけの借金女だから…。
悔しくて涙が出そうになる。
さっさと借金を終わらせて、こんな生活を終わらせてやる。
そうしなければ昌さんが居ないと生きていけない身体になりそうだとか思う。
自分でベビードールを脱いでパンティーだけというはしたない姿になる。
「梓…?」
「昌さんも…。」
昌さんの着物の帯を外す。
着物の前が肌蹴て整った身体が見えて来る。
その胸板に手を這わす。
「見せて下さい。昌さんの本気を…。」
「梓…、夕べ…、何があった?」
そう聞いて来る昌さんの口を唇で塞いでた。
これ以上は好きにならない。
これ以上は馬鹿な女にならない。
さっさと終わらせて普通の暮らしに戻るのよ…。
割り切って前に進むのは得意でしょ?
田舎から出た時もホームシックにはならなかった。
短大を卒業した時も就職という自分の新たな人生に胸を膨らませて涙なんか流さなかった。
私はちゃんと割り切れる。
雄君にも決別をした。
だから、昌さんとも必要な事が済めば決別をする。
バイバイ…、愛しのイカせ屋さん…。
そんな思いで昌さんに身を委ねた。