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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第6章 享受5-会長の繋がり
話が終わって特別室に戻って見れば、紀永は上着を脱ぎ前のようにラグに座ってタブレットを眺めている。
「おかえり、どうだったんだい?」
「んーー
言いたい事は言ったかな?
初めに会った時が反則気味だったし、遠藤さんはあらかさまに動揺してるしだもん‥
だけど、なんというか大人の余裕?
それでかわされた気もしない訳じゃないんだよね」
「なるほど、美紀は大人の余裕と見たのか、ある意味正解かな?」
「紀永?」
おいでおいでと手招きされ、紀永の隣に座れば見せてくれるタブレットの内容‥
それを見て、なるほど納得。
「彼女はピアニストだが、コンサートの類が無ければ自分のジャズバーに居るようだ‥
酒が入る商売なのだから、話をかわすのはお手の物なのかも知れないね」
「言い寄るお客さんをかわすあれ?」
「それもあるだろうが、店的に都合が悪い会話をかわし、店内を良い雰囲気に持っていく、こういう使い方もある‥
それを美紀は大人の魅力と見て取った」
「言ったけど、言われたからお互いでしょう?
でも朔夜叔父様との付き合いは続けるらしいよ」