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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第6章 享受5-会長の繋がり
探しに探して選んだのは、亜麻色の立ち襟のスーツ‥
亜麻色とは黄色がかった薄茶色という中間色で、名前の通り亜麻を紡いだ糸のようなって意味。
立て襟でブラウス部分の見えるスペースは少なく、ロングタイトで大人びた感じに見えるから、下ろした髪と微妙に合わないの。
「もう少し髪の色を明るくしたらどうだい?」
「うーん‥‥
あまり明る過ぎても目立つし、出来る事だったら今の方が良い」
遅くなったけど朝食を食べながらの紀永との話、だけどね髪の色を変えるとほら‥‥五十嵐さん辺りが五月蝿そうと思ってしまうのよ‥
五月蝿のは良いんだけど面倒くさいってやつ、ある意味で私も馴れたよね?
「今日だけだとすれば、ヘアカラーで一部だけという手もある、ワンポイントというのもまた栄えるもの、それで妥協しないかい美紀?」
「今日限定だったらまあ‥‥」
今日の紀永は昨日のような華やかさを抜かしたグレーのスーツ、これは毎日の仕事での一般的な感じ‥‥それでも格好良いのはもう地が良いから。
結局のところ紀永に押しきられ、ホテル内のスタッフを借りて一部カラーリング‥
右サイドだけ少し明るい茶にしただけだから、後でシャンプーをすれば落ちる、お披露目の時と同じ原理ね。