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禁断背徳の鎖外伝ー享受の恩恵
第5章 享受4-またもやニアミス
此処まで来ると伊織も道ずれ的に同伴、しかし恵美里叔母だけは「今更私が出てもね?」と、そのまま軽井沢に帰る予定。
「そう、此処に来るからと、手作りでパイを焼いて来たの‥
後でお食べになって?」
「ありがとうございます恵美里叔母様」
「「・・・・・・・」」
知らない美紀は嬉しそうな顔だが、知っている私と伊織はこれを聞いて渋い顔‥
叔母の一番の爆弾は、この手作り料理であり、過去に何度痛い思いをしたか分からない。
(どうしてああも破壊的な味になるのだろうか?)
味覚がという訳でも無さそうだが、叔母は自分で作った物を平気で食べる‥
流石の私も伊織に溢した事がある‥‥が、一緒に暮らしていた伊織ですら、叔母のあの味付けだけは分からないと項垂れていた、それだけ手が出せないとも言う。
「恵美里叔母、花風屋敷までは遠い‥
うちの秘書を運転に出しましょう」
「助かるわ紀永さん」
花風屋敷とは、恵美里叔母の住む軽井沢の屋敷を指す言葉で、祖父が叔母にあの別荘を渡した時に付けられたそうな‥
今では花風屋敷と言えば、ちょっとした名所的場所、年中色とりどりの花が咲き誇っているから花風屋敷、そうとも呼ばれている。