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オネエ様の城
第6章 日雇いバイト
ちょっとだめだよっ。勝手に鳴らしたら…

涼真は滑らかな指の動きで弾いてみせた。

梨央は止めようとしたいのに動けない。

だって…うぅっ…いつも家で私をバカにする奴とは

思えない。

何なんだ その無駄に横向く格好良さ。指の速さ。

「君ー!」

ほら怒られるよー。

「上手いね!よかったら今晩、演奏出てみない?

時間ある?」

あれー?!

佐助さーん!怒るんじゃなかったんですかー?

そんなの涼真も断るに決まってます!ブランクが!

「2時間後には帰りますけど。それでも良ければ」

あっさりオッケーだった。

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