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愛しき俺の半身
第7章 病める時も健やかなる時も…



俺には何をされても嫌がらない星桜…。

俺の為なら必死に頑張る星桜…。

その星桜を守る事が俺の役目…。




夏が終わり、冬を過ごし、春が来て俺は大学を卒業した。

星桜も無事に病院を退院した。

更なる新しい2人の生活に俺は星桜とフランスの田舎町を選び移り住んだ。

のどかでのんびりとした生活…。

星桜には最適の環境だった。

設計士として親父から仕事を紹介して貰い、2人で食べていくには困らない生活…。

誰も俺と星桜が兄弟だとは知らない町だから、俺と星桜を仲のいい新婚夫婦だと思っている町の人は普通に受け入れてくれる。

星桜はこの町で絵を描くようになった。

短いが文章も書く。

この町に来て1年が過ぎ、星桜は一冊の絵本を完成させた。


「どう?」


製本された絵本を俺に見せて来る。


「うん、喜ぶと思うよ。」


星桜に言ってやる。


「だったら、いいなぁ…。」


星桜がゆっくりと自分のお腹を撫でる。


「だから、星桜はちゃんとご飯を2人分食べないとダメだぞ。」


俺も星桜の腹を撫でる。

星桜のお腹には俺と星桜の半身が居る。

今は妊娠3ヶ月…。

親父にだけは事実を伝えたが親父は何も言わなかった。

誰も俺と星桜が兄弟だと知らない町だから…。

星桜は幸せな母親になれる。

毎日がのんびりとした星桜の為の世界をやっと俺は手に入れた。

この世界でもうすぐ3人で暮らせる日が来る。

愛しき俺の半身…。

その為に手に入れた世界を俺は守り続ける。

例え世界中から批難を受けたとしても…。

俺の星桜への愛は変わらないと誓う。




病める時も健やかなる時も…。




fine…



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