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告白の向こう側
第1章 告白の向こう側
電話を終えると、社長は怒って私に詰め寄ってきました。
「雅お前……何するんだ!」
「社長こそ……どういうおつもりです? 中川様のお誘いを断ろうとするなんて」
「だからあとで埋め合わせをすると──」
「いい加減にしてください!!」
私が怒鳴ると、社長は目を真ん丸くしました。
それもそうでしょうね。
私は嫌われたくない一心で────今まで一度だって社長に怒りの感情をぶつけたことはありませんから。
「……あんなに素敵な方をお断りしようとするなんて……男としてどうなんですか!?」
「っ……、お前には関係ない!!」
「関係あります!!」
私は社長の胸ぐらを掴んだ。
「だって私は……っ、社長のことが……」
言って、しまおうか────
でも。
いや、もうどうでもいいか────
「社長のことが、好きだから……」