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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第7章 退院
『じゃあ、また雲で会おうね。』
『うん、どんな旅だったかお話しようね。』
『うん、またね〜。』
『うん、また会おうね。』
雲から出ると思ったように動けなくて、私たちはまだお互いが見えるうちにお別れの挨拶をした。
みんなは雨粒ちゃんは雲からポトンと落ちてきたり、強い風に煽られて、ビューンと飛んでくると思っているかもしれないけど、
私たちは地上まで一生懸命走っているの。
風で体が小さくならないように、踏ん張って力を込めて地上に向かう。
下の景色を見ながら、屋根の上がいい、山がいい、川や海がいい。
あの色んな色が咲いたような傘がいいと、
地上が近くなるにつれ、自分が行きたい場所を目指して懸命に走っているの。