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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第6章 雨粒ちゃん
同じく生まれたとはいえ、もう、何回か地上に行ったことのある先輩の雨粒ちゃんから話を聞く。
雨粒ちゃんは本当に今回初めて生まれたから何も知らないのだ。
雲の下にある地上より、すぐ側まで光を降り注ぐお日さまが気になってしょうがない。
だから、こうやって先輩雨粒ちゃんを見つけては、お日さまの話を聞く。
でも、誰もお日さまに会いに行ったことがないくせに、『お日さまには会えない。』と言うのだ。
はぁぁ…
ため息をつくと雨粒ちゃんの澄んだ体が曇った色になる。
『ねぇ、雨粒ちゃん。一度一緒に地上に行こうよ。まだ私たちどこにも行ってないんだからさ。
一度行ってからお日さまのところに行く方法を考えたら?』