この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
secret
第22章 フェス事件

「恵理ちゃんメイク急いでッ!!衣裳直ぐ準備ッ!」
裏ではスタッフの声が凄い勢いで飛び交う・・・。
私は涼が差し入れてくれたゼリーを啜りながら髪をセットしてもらっていた。
「結城さんっ、これ差し入れ置いておきますッ!」
若いスタッフが私の前に小さな紙袋を置いた。
「え・・、誰から???」
私が言うと・・・
「あーーー・・・名前聞かなかったけどー・・・えっとー・・30いかないくらいの女性ですよ(笑)」
え・・・。
誰だろう・・。
私が袋を開けようとすると・・・
バッ!!!
袋を脇から引っ手繰ったのは・・・美佳(笑)
「そんな誰からかもわからないもの受け取っちゃダメ!!貴方もちゃんと名前確認してッ!!」
美佳はそう言って中身を確認した。
・・・・流石(笑)
鏡越しに美佳を見ていると・・・
美佳は一瞬眉間にしわを寄せた。
「美佳?」
私が首をかしげると・・・
美佳は笑って・・・
「・・・後でね(笑)・・・いいから結城は仕事に専念して?」
・・・・・。
何???
「美佳・・何??気になるッ・・・」
私がそういうと・・・美佳はため息をついて・・・
「変な悪戯よ・・気にしないで・・・」
え・・・。
「なにっ??何が入ってたの?」
美佳は私を鏡越しに見ながら・・・
「聞きたいの?」
・・・・・・・。
「・・・美佳??・・・・」
美佳は袋を奥のゴミ箱に入れて・・・・
「いい?結城宛の差し入れは一回私を通してッ!!」
そう言って控室を出て行った・・・。
美佳・・・。
「・・・なんですかね・・・怖い・・・」
髪をセットする恵理ちゃんが言った・・。
美佳・・どうしたの??・・・
気になって集中できないよ・・・。

