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secret 
第25章 逢いたい





1年ぶりに逢う・・・凛。



下を向いたままこっちを見ない。



「・・・乗れよ・・・」



腕を掴むと・・・・



下を向いたまま首を横に振った。



・・・・・・。



「ここに置いて帰れない・・・送るだけだからー・・何もしねーよ・・・」



そう言うと顔をやっと上げて・・・



顔を見せてくれたんだ。



凛を助手席に乗せ・・ドアを閉め俺は運転席に乗り込んだ。



「渋谷のマンション?」俺が言うと・・・



凛は黙ってまた首を横に振って・・・・



「・・・引っ越したの・・・」



・・・・・・。



引っ越し・・・たのか・・・。



ナビを弄る手が止まり凛の顔を見た・・。



「・・・今・・・世田谷に居る・・・」



世田谷か・・・。



「そっか!!・・・稼いでるもんな(笑)良いとこ?」



そう言うと・・・凛は頷かず・・・



「事務所が用意したとこなの・・・」



・・・・・。



「・・・そっか・・・。わかった!住所言えよ、・・・送るから・・・」



・・・・・・。



なんだよ。




顔を見ると・・・



泣きそうな顔をして・・・



「三茶の駅で良い・・・」



・・・・・。



俺はナビを弄るのをやめ・・・



凛の顔を覗き込んだ・・。



「お前泣いてるの?」




・・・・・・。



泣きそうで泣かない目・・・。



俺の顔は見ない。



目をそらし・・



「泣いてない・・・」



「泣きそうじゃんッ!・・・何泣いてんだよ・・・」



俺が運転席に寄りかかって煙草を咥えると・・・・



「やっぱ電車で帰るよッ!!最初そのつもりだったし・・上地君に偶然会ったからってだけなの・・・」



はぁー・・・。



ドアを開けようとする凛を・・・止められない。




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