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第29章 貴方が大好きな場所




トミオジーというお爺ちゃんは涼が高校時代にお世話になったお爺ちゃんらしい・・・。


トミオジーはその建物の鍵を開け・・・


「今は何もしてないんだがー・・・ちょっと前まではカフェと店を一緒にやっておったんだよー・・・(笑)」



カフェと・・・お店。



「何で店を閉めたんですか?」


涼はそう言って私の手を引き入り口に立った。



「うちの息子夫婦がやっていたんだがねー・・(笑)色々あって沖縄から出て行ってしまったんだよ(笑)」



涼はそれを聞き・・・中を覗いた・・・。




「綺麗・・・・」



思わず私はそう言ってしまった・・・。



だって・・・店内の左奥はカウンターがそのまま残ってて・・・カフェをやっていた面影がそのまま残っていた。



奥には大きな窓で海が目の前に見える。



窓の外にテラスがあって・・・そこには寂しそうに灰皿が備え付けられていた。



「カフェと何の店やってたんですか?」


涼は中を見渡しながら言った・・。



「少しの間だがー・・船を港から出してシュノーケルツアーを企画してやっていたよ(笑)嫁さんがカフェで働いていた・・・」



よく見るとカフェの方にもドア。



入り口は二つあるけど中は繋がってるようだ。



「良い物件ですね(笑)店内綺麗だし・・・シャワールームもついてる・・・」



涼は奥の方に行き奥の扉を開けて言った。



「使うのが君等なら私も安心だしー・・この辺じゃ破格だよ???(笑)」



私はカフェの方に行き・・・カウンターに手を置いた。


木製のカウンターには椅子が5.6席・・・。



テーブルが2つ。



同じように奥の窓から海が見えて外に出れるようになっていた。


カウンターの中は棚が備え付けてあって・・・そのまま使えそうだった。



「どう???(笑)」


涼は私の横に来て中を覗き込み言った・・。



どうって・・(笑)



私は涼の顔を見て・・・



「直ぐにでも出来そうだね・・・(笑)」



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