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年下の男の子
第1章 まずは下準備
 いやいやそれは置いといて。
 結局そのLという青年がいちばん有望そうで、募集を締め切った俺は彼と打ち合わせを進めることにした。
 決めるのは当然日時と場所、そして符丁━━君がこうしたら君をLだと認定するよってやつ。
 あとはプレイの範囲だな。OKとNGの範囲ははっきりさせとかないと、途中で白けたり女の子に嫌な思いさせることになりかねない。それは力の強い側としてはぜひとも避けたいところだ。
 元々俺は、人と会うのが好きだ。特に知らない人間と会うのが好きだ。どっか遊びに行って顔見知りばっかりだとがっかりする。
 だから今回もできればいままで一緒したことのない男がいいと思って探し始めたんだが、メッセのやり取りを繰り返してるうちに俺はどーしてもプレイ相手にじゃなくてL自身に会いたくなっていた。
 返ってくる内容が、打てば響くなんてレベルじゃないんだ。打てば響いてさらにいい匂いが漂ってくるぐらいのそつなく嫌みなく可愛げのある文章で、俺の好奇心をこれでもかってくらいに刺激してくるのだ。そりゃもう、夢香ちゃんがもし急に都合つかなくなったりしたら俺の奢りで飲もうって誘おうかと思うくらい。
 うちの店にも大学生のバイトちゃんたちはいてどいつもみんなそれなりにいい子なんだけど、ここまでのことできる子はいないわ。間違いなく。むしろLが10ぐらいサバ読んでるって言われたほうが信じられる。サバ読むことになんの意味があるかはわかんないけど。
 そんなLに俺は、夢香ちゃんとの打ち合わせ通り某繁華街の外れに日曜の夜9時を指定した。金曜土曜はさすがに店にいないとまずいしな。Lも快諾してくれて、あとは楽しみながら細かいところを詰めて、俺はワクワクしながらその日を待った。
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