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夢…獏の喰わぬ夢
第6章 過去


学校で友達みたいな子はいたけど、家に行ったり来たりはなかったわ。



おかしな子とおかしな母親だとバレないようにしなければ。と考えていた。

沢山本を読み、空想しているうちに、自分のしたいことは夢の中で自由に出来るようになってきた。

中学に入ると、本以外のものも夢の為に吸収したいと思って、映画やお芝居、美術館色んなところに行った。
親に内緒で東京に出ていたの。


高校生になり、渋谷でバイトしたわ。色んなものを見るのにお金が必要だったから。

親にバレないように、地味な喫茶店でね。

親には部活動を始めたことにしてあったわ。

バイト代で週に何日か映画をみたり、お芝居をみたり、とても楽しかった。


でもね。バレてしまったの。
2年の終わりの個人面談で、成績がよくないから、部活を辞めさせて塾に通わせたいと母親が先生に話したの。

両親は私と話さずに大人同士で私のことを決める人達。



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