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夢…獏の喰わぬ夢
第7章 現在
「高校生の時と変わらないかな。ふらふらと散歩したり、美術館に行ったり、特には何もしていないわ。」
「来週も一緒にいたい。」
「いいわよ。」
「今度は、もう少し考えておくよ。」
「デートコース?」
「そう、来週はちゃんとデートしよう。」
「おかしいよ。明日も会えるのに」
「そうだね。」
あっという間に駅についてしまった。
「君の駅までいくよ。」
「大丈夫よ。まだ遅くないし、きりがないわ、きっと私達。」
「わかった。じゃあ明日。」
「またね。」
彼女が改札からホームへ上がる階段に行き見えなくなるまで、
いや、やっぱり、と戻ってくるかもしれない、と、しばらく見送っていた。