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夢…獏の喰わぬ夢
第6章 過去
「僕は、君のこと何も知らないね。」
「あら十分知っているじゃない。」
彼女は僕のGパンの上から、休憩中の生き物をポンと軽く叩いて言う。
「あの、それはそれで、まだまだ知らない君がいそうだけどね。
僕が話してるのは、君がどこで生まれて、兄弟がいるのか、何が趣味なのか、そういうこと…」
「それって大事なことかしら。」
「大事かって言われると…、
君が何が好きで興味を持っていることは何かなど、ただ知りたいだけで、君への好奇心はよくないかい?」
彼女が家族から逃げるように大学にいることからすると話したくないことなのかもしれない。
「別に、いまさら自己紹介なんておかしいけど、僕が自分のこと話すよ。
あわせて君は答えたいことだけ話してくれればいい。」
「共通点探しね。わかったわ。」
彼女には興味ないことだったのかな。
僕が誰か?なんて、、
しかし僕には、謎だらけの彼女を知りたい少しでも解明したい。