この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕だけの母さん
第3章 再び
チャンスは突然訪れた。
急に父さんが大阪に1泊で出張する事になったのだ。
「急で悪いな。本当は加藤次長が行く筈だったんだが、急用ができたとか言うから、ピンチヒッターで俺が行く事になったんだ」
朝、父さんが慌ただしく着替えをしながら急に出張する事になった経緯を母さんに説明していた。
「そうですか、大変ですね。お気をつけて」
母さんは手際よく父さんに朝食を食べさせ、出張の荷物を手早く準備して父さんに持たせてやっていた。
「ありがとう。じゃ、行ってくる」
「いってらっしゃい」
母さんが玄関まで父さんを見送った。
常に夫を立て、夫の仕事や立場を理解して内助の功を尽くす母さんは、我が母ながら、よくできた奥さんだと思う。
良妻賢母とは、母さんの為にある言葉だと思う。
「母さん、今夜は久しぶりに一緒に寝ようか?母さんも一人じゃ心細いでしょ?」
僕は無邪気な息子を装ってジェスチャー付で提案してみた。
「え~?ちょっと、急にどうしたのよ?」
母さんが一瞬驚いたような顔を見せ、すぐに苦笑いを浮かべながら理由を聞いてきた。
「だから、母さんが寂しいんじゃないかと思って・・!な~んてね♪実は僕が寂しいんだけどね!」
僕は正直に訴えた。
最初、キョトンとしていた母さんだったが、やがて・・
「体ばかり大きくなって、中身はまだこどもなのね?ウフフ、いいわよ♪」
いつもの愛くるしい笑顔で母さんがOKしてくれた。
心の中でガッツポーズしながら僕は喜び勇んで朝食を摂り始めたのだった。
その日の夕方。
学校が終わり、僕は一目散に帰宅した。
本当は塾に行く日なのだったが、それどころじゃなかった。
母さんと二人きりでいられる貴重な時間を有意義に使いたかったのだ。
急に父さんが大阪に1泊で出張する事になったのだ。
「急で悪いな。本当は加藤次長が行く筈だったんだが、急用ができたとか言うから、ピンチヒッターで俺が行く事になったんだ」
朝、父さんが慌ただしく着替えをしながら急に出張する事になった経緯を母さんに説明していた。
「そうですか、大変ですね。お気をつけて」
母さんは手際よく父さんに朝食を食べさせ、出張の荷物を手早く準備して父さんに持たせてやっていた。
「ありがとう。じゃ、行ってくる」
「いってらっしゃい」
母さんが玄関まで父さんを見送った。
常に夫を立て、夫の仕事や立場を理解して内助の功を尽くす母さんは、我が母ながら、よくできた奥さんだと思う。
良妻賢母とは、母さんの為にある言葉だと思う。
「母さん、今夜は久しぶりに一緒に寝ようか?母さんも一人じゃ心細いでしょ?」
僕は無邪気な息子を装ってジェスチャー付で提案してみた。
「え~?ちょっと、急にどうしたのよ?」
母さんが一瞬驚いたような顔を見せ、すぐに苦笑いを浮かべながら理由を聞いてきた。
「だから、母さんが寂しいんじゃないかと思って・・!な~んてね♪実は僕が寂しいんだけどね!」
僕は正直に訴えた。
最初、キョトンとしていた母さんだったが、やがて・・
「体ばかり大きくなって、中身はまだこどもなのね?ウフフ、いいわよ♪」
いつもの愛くるしい笑顔で母さんがOKしてくれた。
心の中でガッツポーズしながら僕は喜び勇んで朝食を摂り始めたのだった。
その日の夕方。
学校が終わり、僕は一目散に帰宅した。
本当は塾に行く日なのだったが、それどころじゃなかった。
母さんと二人きりでいられる貴重な時間を有意義に使いたかったのだ。