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僕だけの母さん
第6章 弟子
今日は今日は参観日だった。
母さんは参観日には必ず来てくれた。
そして今日も・・
「今日のお母さん、素敵だな♪」
授業中に隣の席の田中が声をかけてきた。
僕は苦笑いしながら教室の後ろをチラと振り返った。
外出用のお洒落なベージュのツーピースのスーツに身を包んだ母さんは他の母親連中と比べても確かに一際華やかで目立っている。
僕は参観日が好きだった。
クラスメートに母さんを自慢できるからだ。
だが、今の母さんは心から自慢できる母さんじゃなかった。
だって他人の男と不倫している母親と知っててクラスメートに自慢なんかできる筈がなかった。
だけど、昔から母さんを知ってるクラスメートは皆母さんのファンだった。
美人で優しくて、明るくて、頭が良くて、料理も上手な母さんは皆の憧れの母親なのだった。
そしてその中でも僕は一番の母さんのファンだったのだ。
そう、最近までは・・
「やっぱり翔太のお母さん、良いよなぁ♪」
休み時間中に斎藤が話しかけてきた。
「ああ、一度でいいから抱き締めてほしいよ♪」
田中も調子に乗って大袈裟な身振りをする。
この二人が母さんの秘密を知ったら、どんな反応を見せるだろうか?
幻滅・・?
失望・・?
それとも怒り・・?
絶望・・?
何を言ってるんだい!
一番絶望しているのは、この僕なんだぜ!
母さんは参観日には必ず来てくれた。
そして今日も・・
「今日のお母さん、素敵だな♪」
授業中に隣の席の田中が声をかけてきた。
僕は苦笑いしながら教室の後ろをチラと振り返った。
外出用のお洒落なベージュのツーピースのスーツに身を包んだ母さんは他の母親連中と比べても確かに一際華やかで目立っている。
僕は参観日が好きだった。
クラスメートに母さんを自慢できるからだ。
だが、今の母さんは心から自慢できる母さんじゃなかった。
だって他人の男と不倫している母親と知っててクラスメートに自慢なんかできる筈がなかった。
だけど、昔から母さんを知ってるクラスメートは皆母さんのファンだった。
美人で優しくて、明るくて、頭が良くて、料理も上手な母さんは皆の憧れの母親なのだった。
そしてその中でも僕は一番の母さんのファンだったのだ。
そう、最近までは・・
「やっぱり翔太のお母さん、良いよなぁ♪」
休み時間中に斎藤が話しかけてきた。
「ああ、一度でいいから抱き締めてほしいよ♪」
田中も調子に乗って大袈裟な身振りをする。
この二人が母さんの秘密を知ったら、どんな反応を見せるだろうか?
幻滅・・?
失望・・?
それとも怒り・・?
絶望・・?
何を言ってるんだい!
一番絶望しているのは、この僕なんだぜ!