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愛の調教バトル
第3章 調教前夜・男

それと同時に、話の節々に、あの子のご両親がいかに愛情深く、いかに大事にあの子を育ててきたかを痛いほどに感じとれて、感激していた。
そんなご両親のことだから、亡くなる寸前に脳裏にに浮かんだ想いを推測すれば、どうかあの子だけはこんな不慮の事故に遭うことなく、幸せな人生を送ってくれという願いだったにちがいない。
私は、そう確信を持った。
そして、喫茶店を出てエレベーターの中で抱きついてきたあの子を抱きしめた時私は、
「娘を、麗を、どうかよろしく、頼みます」
というご両親の声が聞こえてきたように思えた。
「お任せください。きっとご両親の願いが実現するように、全力を尽くします」
ご両親の声なき声を聴いた私は、さらに手に力を入れてギュッと抱きついてきたあの子の髪を撫でながら、心の中でこう誓った。
あの時以来私の心の中では、あの子は我が娘同然の存在だといってもいい。
そんなあの子だから、近親相姦を避ける意識が強力に働き、どんなに懇願されても私の奴隷にすることは、どうしても避けたいのだ。
しかしながらそうかといって、奴隷にする気はないとあからさまにいえば、あの子は突き放されたと思い、傷ついてしまう可能性がある。
ご両親からの大切な預かりものと考えているあの子に、そんな思いは絶対にさせるわけにはいかない。

