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SSS
第7章 海の中のそのタダ中で
心地よかったはずの波の音が、暗い部屋の中に押し寄せて攫われそうな毎夜
「怖くて…寂しくて……っ!」
久しぶりに感じる彼の体温に、リリアは必死でしがみつく
「……すまなかった」
しばらくして、レオンが彼女の頭に手を乗せポソリと謝った
「埋め合わせをしよう」
「え……?」
「お前が一人ではないことを思い出させてやるんだ」
一瞬 体を離したレオンに、少し落ち着いたリリアは驚き声を上げそうになる
「なんで裸……んんっ!」
強引に唇が塞がれ、貪るように舌が絡まってくる
それは彼もリリアを求めて止まなかったことの証拠だった
「んっ……!?」
唇を擦り合わせたままレオンは待てないとリリアの服を脱がせてゆく
飾り立てていた頃よりかなり簡素なドレスはあっという間に女の肌を曝した
海から上がったばかりの、上半身露わに水を滴らせるレオンはまるで海神〈ワダツミ〉だ