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SSS
第2章 隠された想い

「クックックッ…」
だがそんな心配も余所に、気がつけば綺梨はその腕の中にいた
「全く、卵一つの為にどこまでやるかと思ったが、まさか本当に取りにかかるとはな」
「レイ、ヤ……?」
「潔く降参すれば良かったものを」
そんな麗夜の言葉を聴きながら、綺梨はようやっと現状を理解する
「まさか、寝たふりして全部見てたの!?」
「ああ、そうだが?」
「ひどい! 最低!」
「おやおや」
喚く子供を見るように麗夜は笑う
「せっかく姫の無事を心配して見張っていたというのに……お遊びまで付き合ってやったのは無駄だったか?」
「……っ!」
最後の一言は、効いた
”お遊び”ですって?
私はただ、彼に楽しんでもらいたかっただけなのに–––。
「どうして……」
「ん?」

