この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
SSS
第5章 叶えられた願い
「でも……良かった」
二人が一頻り笑い終わると、綺梨は小さく微笑んで呟いた
「良かった? 何がだ?」
「兄様、今日はあんまり笑ってくれなかったから……それに、時々すごく遠くに感じていたから」
異母兄妹であることがそうさせるのなら、それはとても寂しいから。
「綺梨……」
麗夜は、普段の彼ならあり得ないほどの優しい笑みで妹を見つめた
「お前がいたから俺はここにいられる」
長の心を繋いだのも、お前と、お前を宿した真梨子だった
「お前がいれば俺は……最高に幸せだ」
愛している
この、繋がりを–––。
完