この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
変態センセイの愛人
第8章 指輪
「え……?なんて……?」
聞き間違いかと思って呆然としていると、北大路さんは左手の薬指の指輪を掴んでゆっくりと引き抜く。
指輪がなくなった薬指にはリングで縛られていた跡がついていた。
「何やってるの……?奥さんのこと忘れられないんでしょ。無理に忘れなくたっていいって言ったわよね?」
「本当はもう終わったんですから忘れないといけないんですよ。それくらい頭では分かってます」
「頭では分かっていても、気持ちはどうにもならないことだってあるわ」
この恋が不倫だと思っていて諦められなかった私のように……。