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本の夢…
第2章 本の先生
年末からお正月はお父さんのおばあちゃんの家に行けと言われた。
お父さんもお母さんも来ないけれどおばあちゃんと叔父さんがお年玉をくれた。
叔父さんはお父さんの妹になる叔母さんの旦那さん。
「夢ちゃん、大きくなったね。」
私の後ろから抱っこするみたいに私を触って来る。
「うん…。」
叔母さんとおばあちゃんは台所でお茶の用意をしている。
「ここはまだ大きくならないんだ。」
冗談っぽく言った叔父さんが私のおっぱいを掴むように触って来た。
「おばあちゃんのお手伝いをして来る。」
なんか嫌な感じがしたから台所に行った。
叔母さんはこの家に住んでいる。
叔母さんの子供は中学生の男の子が2人だけどお年玉を貰ったらどっかに行っちゃった。
台所からおばあちゃんの声がする。
「希(ほまれ)のところは妊娠をしたらしい。」
希は私のお父さん…。
お父さんのところが妊娠?
私の弟か妹が生まれるの?
「でも、幸恵さんとの離婚が上手く行かないから…、その子の父親にはまだなれないでしょ?」
叔母さんの声がする。
幸恵さんはお母さん…。
妊娠をしたのはお母さんじゃないの?
「元々は幸恵さんが会社で不倫をしたのが先のくせに、夢が高校を出るまでは離婚はしないとか勝手な事を言って…。」
「でも、兄さんだって、今の彼女が夢ちゃんと暮らす気はないって言っているから、離婚が成立したら夢ちゃんには一人暮らしをさせるつもりでしょ?」
「新しい子供が生まれる以上は夢だってもう大人なんだから、それ位は理解をするさ。」
「夢ちゃんを大学には行かせるつもりで意見は揃ってるんだけっけ?」
「大学に行かないと夢みたいなボーッとした子はどこの会社も雇ってくれないからね。夢には将来は1人で生きて行くって事をもっとよく教えて考えさせるべきだよ。」
そんな会話に足が震えた。