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本の夢…
第6章 初めてのデート
駅のターミナルにある本屋さんで待ち合わせ。
デートの待ち合わせ。
初めての経験だからワクワクとする。
トレーナーにジージャン、ミニスカートにスニーカー。
ポシェットを下げている自分の姿に、もっと大人っぽい服の方が良かったかな?とか考えちゃう。
肩がポンッと叩かれた。
「ヒッ!?」
悲鳴を上げちゃった。
「ナンパじゃないよ?」
先生が困った顔をしていた。
ジーパンにTシャツ、革ジャンの先生。
スリムなジーパン…。
やっぱり先生の足って長い!
先生の腰が私の胸くらいにある。
ハイヒールとか履いた大人の女の人なら先生と釣り合うのかな?
ちょっと膨れっ面になった。
「えーっ!?待ち合わせだけで夢が不機嫌とか…、なんかあったのか?」
先生がアタフタとしてる。
「プッ…。」
吹き出して笑っちゃった。
せっかく先生と居られる貴重な時間だから不機嫌は嫌だと思った。
先生が手を繋いでくれる。
ターミナルの駐車場に向かう。
空色の可愛い小さな車があった。
「先生の車?」
「そう…。」
「なんか…、可愛い…。」
「可愛いとか言われたら凹む。司書って安月給だから小さい車しか買えないんだ。」
今度は先生が膨れっ面をする。
「お給料…、安いの?」
「安いよ。だから自炊する習慣が付いた。メリットは労働時間が短くて自由が多いって事くらいだ。」
先生が車に乗せてくれる。
頬にキスをされた。
「さて、お姫様はどこに行きたい?」
王子様が聞いてくれる。
「どこに?」
「どこにでも…、買い物?映画?遊園地?」
「先生と2人だけになれるところ。」
先生が目を見開いた。