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島人物語
第5章 女の存在

一樹は項垂れたまま何も言わない。
「えっ・・・一樹嘘だろッ?!」
半次が言った。
嘘・・・。
私だって・・・そんな・・・。
「ちょっとしかやってない・・・大丈夫だ・・・」
一樹がそう言った・・・。
涼はため息をつき・・・。
「女は??部屋??」
「・・・・寝てるよ・・・・・」
彼女が持ってたの???
・・・・。
その言葉を聞くと涼は部屋を出て行った・・・。
嘘・・・。
私は一樹の前にしゃがみ込んで顔を見つめた・・。
「・・・一樹??・・・嘘だよね???」
私がそう言うと一樹は私の目を見ようとはしなかった。
・・・・・。
「一樹???」
一樹はやっと顔を上げて・・・
「止めろよ、結城ちゃん・・・部屋戻るッ!!」
そう言ってフラフラ立ち上がった。
・・・・・・。
腰を上げた一樹の両腕を掴み・・・
「ダメッ!!一樹行っちゃダメ!!」
ギュッと掴むと一樹は直ぐにまた玄関先に倒れ込んだ・・・。
「離せよ、結城ちゃん・・・」
「離さないッ!!」
「口出しすんなッ!!!!」
・・・・・・。
一樹が大きな声で言った・・・。
なんで・・・
あんなに可愛い子がいるのに・・・。
優樹君っていう・・・可愛い宝物がいるのに・・・。

