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HANAMIZUKI ~思いを受け止めて
第10章 滝本美晴
龍said
知ってるよ・・・。
君が既婚者だって言うのは・・・。
でも・・・
そこに幸せがあるかどうか・・・それを疑問に感じてるのも知ってる・・・。
「でもー・・・」
美晴ちゃんが困った顔をして目を反らした・・・。
まだ旦那が好き?
美晴ちゃんの左手を見ると・・・もう傷は薄くなっていた・・・。
こんな事をする旦那がまだ好きなの?
「・・・(笑)・・・わかった・・・でもー・・・行けそうだったら何処か行こうね・・・」
彼女に好きだとか・・・付き合いたいとか・・・。
そんなことは言った事は無い・・・。
俺は美晴ちゃんの手を握ったまま立ち上がった・・・。
俺が今・・・君にそんなことを言える立場じゃないって・・
それは分かってるから・・・。
でもね・・・
「美晴ちゃん・・・」
俺よりも・・大分小さい美晴ちゃんは顔を上げ俺の顔を見た・・・・。
「・・・ん???(笑)」
・・・・・・・。
「戻ろうか・・・(笑)」
「・・・うん・・・・(笑)」
君は・・・俺に光を与えてくれた・・・。
初めて君を見た時・・・
あれは多分君(笑)
透き通るくらい綺麗な幽霊・・・・・
そしてその幽霊ちゃんはまた俺の前に現れて・・・・。
転けたんだッッ(笑)
ドジなお姉さんは・・・俺の胸の中に残ったまま消えなくて・・・
いつの日か・・・目で追っていた・・・。