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写性 …SHASEI…
第6章 誕生日
「あ、だめじゃないけど、今だって一緒にいるじゃない。」
「違うの…お母様みたいに、お父様の大事な人になりたいの…」
「沙絵、沙絵は僕の大事な人だよ。早く大きくならなくても、ずっと一緒にいるよ。」
「本当?沙絵をずっと見てる?」
「ああ、もちろんだよ。だから、ここにきて二人だけで暮らしてるじゃないか。」
「わかった。あのね。聞きたかったことがあるの。」
「何を?」
「私の名前、付けたのお父様でしょ?どうやって決めたの?」
「本当はね。沙織と生まれた赤ちゃんに会ってから決めようって話してたんだ。」
「うん。」
「でも、それができなくなってしまったから、
沙織の名前から一文字もらって、沙織と出会えたきっかけの絵という字を使って、
沙絵って、僕が決めたんだ。
沙織がね。最後に、この子をよろしくって言ったんだよ。
だから、沙絵は僕が育てたかった。
沙絵は僕が守っていきたかった。沙絵は僕と暮らしてて楽しい?」
「うん。」
「そう、良かった。沙絵が幸せなら、僕も幸せ。」
「お父様、ありがとう。大好き。
これからも半分こにしてこうね。」
「そうだね。沙絵と何でも半分こね。」
「うん。」