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KOIBUMI
第22章 壁
その日帰宅したのはいつもより少し早い。
深夜1時過ぎだった。
私は部屋の隅にあるパソコンデスクに向かい1通のメールを打った。
『ナツ、遅い時間にごめんね。式は必ず行きます!』
なんでPCか・・・・。
PCじゃないと・・・。
連絡は取れない。
『仕事があるからその日には帰らないとだめだけど楽しみにしています(*'▽')』
・・・・・・。
PCを閉じその横にある写真。
それは高校時代・・・皆と撮った写真。
その横には・・・私の大事な人との写真。
「はぁ・・・。」
ため息をつき目を瞑った。
昔を思い出すと・・・・。
皆に・・・・あの人に・・・。
逢いたくなるの・・・。
時間を戻せるなら戻したい・・・。
私の・・・幸せだった時間・・・・。
でもあの幸せを崩したのは私・・・。
一度歩み寄ってくれたのに離れたのも私・・・。
私がすべて悪いの・・・。