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KOIBUMI
第24章 出口のないトンネル
マンションを出たのは30分後。
「はぁ・・・。」
今日は少しゆっくり寝れるって思ったんだけどな。
下に降りるとさっきのタクシーが同じ場所に止まっていて・・・・。
運転手さんが外で煙草を吸っていた。
「すいません、お待たせしてしまって・・・・。」
私が駆けよっていくと運転手さんはニッコリ笑って煙草を消した。
「もう大丈夫なの???(笑)」
・・・・・・。
「はい・・・(笑)」
タクシーに乗ると・・・
はぁ・・・。
あっ・・・・。
財布を出すと・・・。
ヤバい。
「あのっ・・・運転手さんッ・・・自宅に着いたら一回部屋にお金を取りに行ってもいいですか???」
2000円しかない・・・。
運転手さんはミラー越しに私を見て笑い・・・・。
「君~・・・前も何度か私の車に乗ったの覚えてる???(笑)」
??????
「え・・・・???ほっ・・・本当ですかッ???」
運転手さんはニッコリ笑って・・・。
「私にも娘が居るんだけどね、・・・・なんだか君を見ていると辛くなるな~って(笑)・・・・・」
・・・・・・・。
「毎回夜中に乗るし・・・何か疲れ切ってるしね・・・(笑)オジサンが君の父親だったら~・・・やりきれないよ(笑)」
・・・・・・・。