この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ほのぼのした時間を
第10章 彼氏の観察
「長野さん、おはようございます」
「武内さん」
近くの公園で、秋田犬を散歩させていた武内さん夫婦とお会いした。
春人は私の事を親戚だと言っていたようだけど、春人と2人で居る場面を目撃されてからは、彼女だと認識されているみたい。
私と春人との関係を知っても、周囲の人に話さないので大変ありがたい。
「今日は山岡さんは一緒じゃないんですね」
「はい、さっき仕事に出掛けました」
「わたげちゃんおはよう」
奥さんがわたげちゃんの顔をモフモフと撫でる。
朝の散歩でよく会うから、武内さんとわたげちゃんは仲良し。
私も武内さんの飼い犬のタロウの背中を撫でる。
初めは怖かったけど、最近ようやく触れるようになった。
「おはようタロウ。寒いけど大丈夫かな?」
「ワフッ」
「大丈夫ですって」
返事のように鼻を手の平に押し付けてきて、3人で笑い合う。
仲睦まじい2人を見て羨ましく思う。
私も将来春人とこんな風になれたらなー…