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ほのぼのした時間を
第16章 甘い香りに酔いしれて
チョコの中から溢れ出た液体に茜さんは不思議がりつつ、チョコを摘んだ。
「中から蜜?みたいなのが出てくるなんて、流石高いだけあるねー。美味しい♡」
「へー、俺ももらおうかな?」
「うん」
茜さんがチョコを食べたタイミングで後頭部に手を添えて、チョコが付いた唇を塞いだ。
舌を差し込んで、茜さんの舌と唾液を絡めながら口内のチョコを溶かしていく。
ある程度溶けると、トロリとした液体が溢れ出し、僅かに頭が痺れる。
「ん、はぁ…」
唾液を引いて唇を離すと、いつもよりトロンとした顔で口からチョコ混じりの唾液を垂らす。
唇を拭うと、今度は頰を染めて俺に抗議してきた。
「もう、あんな食べ方しなくても…!」
「美味しくなかった?茜さんの唾液が混ざってめちゃくちゃ美味しかったのに…」
真っ赤なまま顔を逸らすが、すぐに俺の方に向き直させてチョコを眼前に持っていく。
「ほら、あーんして」
「んあ…」
ーーーーーーー
エッチなキスをしながらチョコを食べ合うやり方にハマってしまい、ロティアのチョコを全て平らげてしまった。
「茜さーん、ほら歯磨きするんじゃないの?虫歯出来ちゃうで?」
「んー…春人が連れてって…」
隣には身体をピンク色に染めて今にも寝ちゃいそうな彼女が…
「すぅ……」
「あー、寝ちゃった…俺にぴったりって言うのは、チョコの雰囲気じゃなくてお酒入りのチョコやからやで。まさかこれで酔っ払うとは思ってなかったけど…」
ー完ー