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またいつか貴方と
第17章 ジメジメの梅雨
お母さんはハンバーグを焼きながらも
ため息ばっかりついている。
私は大根おろしを作りポテトサラダのジャガイモを
マッシャーで潰していた。
「お母さん綾乃と何があったの?」
お母さんは一瞬顔を歪める。
私に話していいか戸惑ったような顔
『沙綾は綾乃の彼見たことある?』
綾乃の彼氏は見たことない。
彼氏がいるのは知ってはいるけど
実際あったことは無い。
「見たことない。」
『年上って聞いてたの。』
うん。おかしくない。
だって聡くんだって年上だし
お母さんとお父さんもお父さんが年上だから。
『その彼社会人らしくてね。
来年の4月から北海道に転勤するんだって。』
「そっか。北海道遠いね…」
『だから高校は北海道に行きたい。って。
彼と一緒に北海道行きたいって…』
え?
「綾乃は彼が転勤で北海道に行くから
北海道の高校に行くって言ってるの?
住むところは?ご飯は?」
私が興奮してしまった。
落ち着け私...