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またいつか貴方と
第24章 奇跡を信じますか?
そんな事よりもそのオーナーさん。
可愛い女の子だから同じくらいの年だと勝手に
思い込んでいたらどうやら25歳らしい。
早くに結婚し、ある程度子育てが終わり
両親が辞めるケーキ屋さんをリニューアルし
今オーナーとしてやっているらしい。
『じゃ、土曜日に待ってるね。』
「はい。ありがとうございます!」
最後にそんな会話をしてケーキ屋さんをでて
聡くんの面会に向かった。
病室には誰もいない。
冷蔵庫にケーキだけしまってそのままICUへ。
中に入るとお母さんがいた。
『沙綾?どうしたの?早いね。』
そりゃそうだ。まだ普通なら授業がある時間だから。
私は手術してくれたのが担任の弟さんだったこと。
ノートをきちんとみせてもらって複写するなら
昼での早退を認めると言ってくれたことを話す。
『そっか…ありがとう。』
お母さんは疲れがピークに達しているのか
もう元気がなかった...