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またいつか貴方と
第29章 聡くんの最期



大晦日

私はお母さんとおせちの買い物に行って
1度帰ってから聡くんのお見舞いへ。


病室に行くと若い看護師さんに
尿瓶でお手洗をしていた。


『あ、ちょっとまってくださいねー。』

「す、すみません!」


私はドアを閉めて外で待つ。
しばらくすると看護師さんが出てきて
お待たせと言われた。


「聡くん!」

病室に入って聡くんの顔を見ると
少し恥ずかしそうにしている。


「恥ずかしいったらありゃしねぇ…」

「ふふふ。でも大事なことだからね。
あ、今日は美味しいみかんもらったの。
紅まどんな?だったかな。
親戚のおばちゃんがくれたの。」


聡くんは少しだけ食いたいと言ってくれたから
剥いてたべさせてあげることにした。


数房だけ食べてもういいって。
最近は食欲が落ちている。

食べられるものを食べられるだけ食べてもらう。
病院のご飯も少量しか食べないとお母さんが言っていた。



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